Chase Bliss Audio / Thermae

Chase Bliss Audio / Thermae

Thernae-01.jpg

これまでに無いハーモナイズド・アナログディレイ

Chase Bliss Audio Thermaeは、アナログディレイとハーモナイゼーションへのアプローチです。このペダルはMN3005 BBDチップのリイシューバージョンを使用して作られた完全なアナログディレイペダルであり、全てのノブとスイッチは小さなデジタルブレインへと接続され、アナログエフェクトの制御を行います。シグナルは一切のデジタルプロセッサを通ること無く、一切デジタル化されず、最後までアナログ信号のまま出力されます。
デジタルの力を借りたエフェクトの制御が、アナログエフェクターではあり得なかった、全く新しい操作感とサウンドを作り出します。
MN3005によって作り出されたディレイシグナルをデジタルの力で操作することにより、音楽的なインターバルでディレイタイムを変調し、ハーモナイゼーションから狂気のトーンまで、アナログディレイペダルでは考えられなかったような音色を作ります。

もちろんスタンダードでハイクオリティなアナログディレイペダルとしても使うことができます。

Thermaeは、タップテンポ、Trail選択のできるオプションバイパスモード、各パラメータのエクスプレッションコントロールやプリセットセーブ等、現代的な操作性と機能を実現しています。


●コントロール
MIX(RAMP):簡単に言えば、これは魔法のノブです。DIPスイッチでこのノブに何も割り当てていない場合、このノブはディレイサウンドのミックスコントロールとして動作します。時計回り最大に回すと100%ウェットとなり、原音がカットされます。この時、ディレイシグナルはブーストされます。反時計回り最大に回せば100%ドライとなり、ディレイシグナルがカットされます。ノブは時計回り75%あたりでドライとウェットが50:50となります。
さらにDIPスイッチを使うことで、他の5つのコントロール(LPF、REGEN、GLIDE、INT1(SPEED)、INT2(DEPTH))を個別に、または自由に組み合わせてアサインすることができます。この時、モジュレートやランプ・アンド・ホールドをDIPスイッチで設定することにより、パラメータの値を揺らしたり、パラメータの動く方向などを設定できます。つまり、このノブは、設定されたパラメータが最大または最小になるまでの時間(Ramp Time)を設定します。

LPF:ディレイのリピートシグナルと少し共振するローパスフィルターです。時計回りでブライトでノイジーなリピートを、反時計回りで高域をカットします。また、シグナルがカットされる周波数の直前ではレゾナントブースト/ハンプアップが発生します。Regenコントロールを低く設定していてもLPFによって発生するレゾナンスにより、自己発振のしやすさやリピート回数を変えることができます。

RATE:ディレイにかけるピッチモジュレーションのLFOレート(モジュレーションスピード)を調整します。時計回りでモジュレーションが早く、反時計回りで遅くなります。

REGEN:ディレイのリピート回数を設定します。無限大のリピートや、自己発振させることもできます。リピート回数が重なると、ディレイサウンドが減衰し、美しい飽和したテープエコーのようなトーンへと変わります。

GLIDE:ピッチシフトにかかる時間を設定します。反時計回り最小の設定ではピッチが瞬時に変わり、時計回りでピッチシフトにかかる時間が長くなります。時計回り最大に設定するとピッチがシフトしきる前に音が終わってしまうことにより、ぐにゃぐにゃと曲がったような音を作ることもできます。常に新しい方向を目指すような音になるため、常にピッチが安定しない、不安定なトーンを楽しむことができます。

INT1(SPEED):Modulation DIPスイッチがOFFの時、このノブはステップモードやシーケンスで最初のディレイタイムインターバルを設定します。Modulation DIPスイッチがONの時、リピートのピッチモジュレーションLFOスピードを調整します。時計回りで速く、反時計回りで遅くなります。

INT2(DEPTH):Modulation DIPスイッチがOFFの時、このノブはステップモードやシーケンスで2つ目のディレイタイムインターバルを設定します。ステップモードで2インターバルのみを使用する際はこのノブをOffの位置に設定します。Modulation DIPスイッチがONの時、リピートのピッチモジュレーションの深さを調整します。

3つのトグルスイッチ:まず、Thermaeをスタンダードなディレイとして使用している場合、つまりINT1/INT2がどちらもOffとなっている時、左のトグルスイッチはタップテンポの入力に対し、実際に設定されるテンポの倍率を切替えます。4分、付点8分、8分音符から設定できます。
INT1、INT2がOff以外に設定されている時、例えばテンポ1秒(1000ms)でタップし、3つのトグルスイッチが全て4分音符に設定されている時、全て1000msが基本のタイムとなります。
ここで、INT1が+1オクターブ、INT2も+1オクターブに設定されている時、最初のディレイは1000msのディレイタイムとなります。次の1000msではディレイサウンドが1オクターブ上がり、ディレイタイムが500msとなります。ここのインターバルは1000msなので、2回のディレイリピートが鳴ります。次の1000msではさらにディレイトーンが1オクターブ上がり、ディレイタイムが250msとなってディレイリピートが4回出力されます。続いて、元の1000msに戻り、シーケンスを開始します。
とても複雑に見えますが、実際にお使いいただければ感覚的に設定をすることができます。

スローダウンモード:ペダルはこのようにシーケンスで動作しますが、両方のフットスイッチを3秒間長押しすることでテンポLEDが緑色になり、シーケンス速度を半分にするスローダウンモードとなります。

モジュレーションスイッチ:Modulation DIPスイッチがONの時、2つのトグルスイッチで9タイプのモジュレーションを作ることができます。右側のトグルスイッチはピッチモジュレーション波形を、左から順にトライアングルウェーブ、サインウェーブ、スクエアウェーブから切替えます。中央のトグルスイッチはモジュレーションの動きをスムース、ランダム、グリッチから選択します。左側のポジションではモジュレーションは完全に右側のトグルで設定した波形となります。真ん中と右側のポジションでは波形の周期の半分でランダムとグリッチを起こします。波形の半分は滑らかで、残りは不自然かつランダムな動きとなります。このランダム性はDEPTHノブである程度制御することもできます。

Bypassフットスイッチ:エフェクトのON/OFFを切替えます。DIPスイッチで、モメンタリースイッチ(踏んでいる間だけエフェクトON)とすることができます。
Thermaeはリレー回路を用いたノイズレスなバイパススイッチングです。トゥルーバイパスとバッファードバイパスはDIPスイッチのtrailsで選択できます。

Tap/Holdフットスイッチ:ディレイタイムをタップテンポで設定できます。ここで設定されるテンポは、常に最後の2回のタップとなります。また、このスイッチをホールドすると“ランナウェイモード”となり、リピートが一気に増幅し、自己発振を始めます。これはREGENノブ最大時の効果です。Step DIPスイッチがOnの時、このフットスイッチを押すことでシーケンスの次のインターバルをトリガできます。ステップモードでシーケンスのスピードを変更する場合、両方のフットスイッチを3秒間長押しすることでテンポLEDが緑色になり、シーケンス速度を半分にするスローダウンモードとなります。

手前のトグルスイッチ:プリセット選択スイッチです。右ポジションと左ポジションで、それぞれ1つずつプリセットを呼び出します。中央ではマニュアル設定となります。
プリセットできる設定は、各ノブの位置、トグルスイッチ、DIPスイッチです。プリセットの保存には、右ポジションのプリセットの場合は右側のフットスイッチを、左ポジションの場合は左側のフットスイッチを3秒間長押しし、その後両方のフットスイッチを3秒間長押しすることで可能です。
プリセット選択中にノブを動かす等、パラメータの変更を行うと、LEDが暗くなり、プリセットの状態から何らかの変更が行われたことを示します。それはまだ保存されていません。もしその変更を保存したい場合、再度プリセット保存のプロセスを行います。

●入出力端子
IN:インプットジャックです。楽器からのケーブルを接続します。

OUT:アウトプット・ジャックです。アンプへのケーブルを接続します。

EXP/CV:エクスプレッションペダル端子です。ステレオジャックです。エクスプレッションペダルにアサインされるコントロールはDIPスイッチで設定できます。
世界中の多くのエクスプレッションペダルを接続し、使用可能です。Chase Bliss AudioではMission Engineeringのエクスプレッションペダルを主に使用してチェックを行っています。EP-1またはEP-25kを推奨します。
また、Thermaeでは0~5VのCV(コントロールボルテージ)も接続可能です。この時、Ring側がフローティングとしてください。

TAP/MIDI:タップテンポの入出力を行うステレオジャックです。外部タップテンポの入力、またはThermaeのタップテンポを外部に出力できます。Chase Bliss Audio Midiboxを用いてMIDIクロックとシンクロすることもできます。MIDIについての詳細は後述します。

●電源・その他
ThermaeのCurrent Drawは最大180mAです。駆動にはセンターマイナス、2.1mmの標準的な9Vアダプターを使用します。電池はご使用になれません。
インプットインピーダンスは1MΩ、アウトプットインピーダンスは1kΩ未満です。

●DIPスイッチ

Thermae.jpg

ThermaeにあるDIPスイッチは、主にエクスプレッションペダルとMIX(RAMP)ノブにアサインする設定をはじめ、細かな動作モードの設定を行います。DIPスイッチはトップマウントのため、ペダルをボードにセットしたまま操作できます。また底面にマジックテープを簡単に貼り付けられます。
本体のDIPスイッチの名称が金字で記載されているものは、MIX(RAMP)ノブ、またはエクスプレッション/CVペダルが接続されている場合はそちらに影響するスイッチです。
プリセットをセーブした際、DIPスイッチの位置も全て保存されます。エクスプレッションペダルが接続されると、MIX(RAMP)ノブにはMIX以外のパラメータはアサインされません。

LPF・Regen・Glide・Int1(Speed)・Int2(Depth)(左側):on側にすることで、エクスプレッションペダルとMIX(RAMP)ノブに各パラメータをアサインできます。

LPF・Regen・Glide・Int1(Speed)・Int2(Depth)(右側):これらのスイッチは、MIX(RAMP)ノブを右に回した際、パラメータが上がる(rise)か下がる(fall)かを設定するスイッチです。同様にエクスプレッションペダルの動きに対するパラメータの動きも設定できます。

Bounce:このスイッチがonで、またエクスプレッションペダルが接続されていない時、各パラメータ値をモジュレート(変動)させることができます。

Trails:ディレイエフェクトのバイパスモードを切替えます。off位置ではバイパスはノーマルのトゥルーバイパスとなります。onにするとバッファードバイパスとなり、最後の残響を残したままエフェクトをバイパスできます。onに設定時、もし、ペダルが自己発振していると、ペダルをバイパスにしても自己発振音が出続けます。

MoToByp:モメンタリーバイパスの設定です。onにするとBypassフットスイッチを踏んでいる間だけ、エフェクトがONになります。

Step:on時、ペダルは自身でシーケンスを移動させることなく、Tapスイッチを押すたびにシーケンスが次のインターバルに切り替わります。Int2がOffに設定されている時、Tapスイッチを押すたびにInt1インターバルとベースタイムを切り替えます。

Modulation:on時、Int1とInt2ノブはSpeed、Depthノブとなります。また、中央と右側のトグルスイッチがモジュレーションスイッチとなります。

Sweep:MIX(RAMP)ノブとエクスプレッションペダルの可変幅を設定できます。“T”にすれば、MIX(RAMP)ノブとエクスプレッションペダルにアサインされたパラメータの可変幅が、各パラメータのノブの位置から最大(トップ)まで、“B”にすれば各パラメータのノブの位置から最小(ボトム)までの範囲で可変させることができます。

※DIPスイッチは多彩な設定ができますが、初めてペダルを使用する際には考えすぎてしまうと良くありません。まずはDIPスイッチのことを考えずにペダルの機能を把握した上で、プレイしたいことに合わせてDIPスイッチを設定してみてください。
※Ramp(パラメータの動き)の設定は、バイパスになるごとにリセットされます。エフェクトON後、各パラメータはDIPスイッチの設定にかかわらず各パラメータのノブの位置に設定されます。

●エクスプレッション/CVコントロールとDIPスイッチ
LPF・Regen・Glide・Int1のDIPスイッチは、MIX(RAMP)ノブ、またはエクスプレッション/CVペダルにパラメータを割り当てることができます。EXP/CV端子にエクスプレッション、またはCVペダルが接続されれば、MIX(RAMP)ノブではなく、エクスプレッション/CVペダルにパラメータを割り当てます。

●エクスプレッション/CVペダルのレンジ設定
エクスプレッションペダルやCVペダルでコントロールできるパラメータのレンジは、ノブのポジションとSweep DIPスイッチにより設定できます。例えば、エクスプレッションペダルにREGENパラメータを割り当て、フィードバック無し~自己発振までの範囲で調整したい場合、Regen DIPスイッチをBのポジションとし、REGENノブを発振ギリギリの状態に設定します。フィードバックがもっと欲しい時にはREGENノブを高く設定します。これでエクスプレッション/CVペダルによるコントロールレンジが広がります。
エクスプレッション/CVペダルには複数のパラメータをまとめて設定できますが、各パラメータのコントロールレンジを調整することで詳細に操作感を修正できます。

●MIDI
・MIDIの設定
Thermaeは、全てのパラメータをMIDIコントロールチェンジメッセージで操作することができます。また、プリセットをプログラムチェンジメッセージで呼び出すことができ、MIDIクロックメッセージでテンポのコントロールが可能です。
MIDIを使用するためには、まず下記のことを行う必要があります。

1:Chase Bliss Audio Midibox(別売)を用意し、Ring ActiveポートとTap/MIDIジャックをステレオケーブルで接続します。

2:MIDIチャンネルをシステムに合わせて設定します。Thermaeは、デフォルトでMIDIチャンネル2に設定されていますが、このチャンネルは変更できます。MIDIチャンネルを変更したい場合、2つのフットスイッチを押しながら電源を入れます。その後、設定したいMIDIチャンネルのプログラムチェンジメッセージをThermaeに送信します。そうすることで、自動的にMIDIチャンネルを設定できます。

・プリセットの呼び出し
Thermaeは、MIDIプログラムチェンジメッセージを使用し、最大122までのプリセットを呼び出すことができます。プリセット1と2は本体のトグルスイッチからも呼び出せます。
プログラムチェンジナンバー0は、本体のトグルスイッチが中央のポジションとなるライブモード(マニュアルモード)です。トグルスイッチが右ポジションの時はプリセット1、左ポジションの時はプリセット2となります。

・MIDIでのプリセット保存
本体のTap、Bypassの両方のフットスイッチをホールドしながらMIDIプログラムチェンジメッセージを送信すると、プリセットの保存が可能です。
例えば両方のフットスイッチを押しながらMIDIプログラムチェンジメッセージ45を送信すると、現在の設定がプリセット45に保存されます。
本体のトグルスイッチで呼び出せるプリセットはプリセット1と2のみですが、Thermaeには最大122のプリセットスロットがあります。

・MIDIクロック(MIDIビートクロック)
ThermaeはMIDIクロックメッセージにも対応します。MIDIクロックはクオーターノート(4分音符)を24までに細分化するMIDIメッセージです。
ノートディビジョンのタップセレクショントグルにより、ディレイタイムに割り当てる音符を設定できます。4分音符、8分音符、付点8分音符、3連符、6連符、16分音符等から選択できます。

・コントロールチェンジメッセージ
ThermaeはMIDIコントロールチェンジメッセージで各種のパラメータを変更できます。

各ノブの値(各コントロールチェンジメッセージの値が0で反時計回り最小、127で時計回り最大の設定です)
MIX: CC#14
LPF: CC#15
REGEN: CC#16
GLIDE: CC#17
INT1(Speed): CC#18
INT2(Depth): CC#19
RAMP: CC#20

トグルスイッチ(左): CC#21
トグルスイッチ(中央):CC#22
トグルスイッチ(右):CC#23
このパラメータは、値が1の時に左ポジション、2で中央ポジション、3で右ポジションとなります。

Hold機能:CC#24:値127でランナウェイモードとなり、値0を受信するとRegenノブのポジションに戻ります。

スローダウンモード:CC#25:シーケンスモードで値127を受信するとスローダウンモードを有効にします。値0を受信するとノーマルモードに戻ります。ステップモードで値127を受信すると新しいタップテンポを入力することができ、値0で通常のステップモードに戻ります。

Midi Clock Ignore: CC#51
値を0に設定すると、MIDIクロックメッセージを無視します。127に設定するとMIDIクロックメッセージが有効になります。デフォルトではMIDIクロックメッセージが有効です。

Tap Switch: CC#93
何らかの値が送信されると、タップテンポスイッチが押されたと認識します。MIDIを通してタップテンポ設定を行う際に使用します。

Expression: CC#100
値が0ではOFF、127で最大まで踏み込んだ設定となり、その間の数値は全てエクスプレッションペダルの中間的な位置になります。数値はエクスプレッションペダルの踏み込み具合を表します。エクスプレッションペダルでコントロールするパラメータは本体のDIPスイッチで設定できます。

Bypass Switch: CC#102
127でエフェクトON、0でエフェクトOFFとなります。エフェクトON時に127の値を送信すると、全てのランピングをリセットできます。

種類:ディレイ・リバーブ
アダプター:9Vセンターマイナス
電池駆動:-
コントロールMIX(RAMP)、LPF、REGEN、GLIDE、INT1(SPEED)、INT2(DEPTH)、TAPスイッチ、波形スイッチ、BYPASS、TAP/HOLD、プリセットスイッチ、DIPスイッチ

Thernae-02.jpg
Thernae-03.jpg
Thernae-04.jpg
Thernae-05.jpg

・【MOVIE】

価格:オープンプライス

chaseblissaudio-thermae-v1.01.jpg
Fuzzrocious Pedals / Blast Furnace

Fuzzrocious Pedals / Blast Furnace

【ブログ】「ワウ半止め」を簡単に実現する“Fixed Wah”ペダルの定番!Daredevil Pedals Atomic Cockが装い新たになりました!

【ブログ】「ワウ半止め」を簡単に実現する“Fixed Wah”ペダルの定番!Daredevil Pedals Atomic Cockが装い新たになりました!